USBメモリーの活用術
ここ1~2年の間に、USBメモリーの価格は1/3に値下がりし、現在では、数GBのデータを保存できるUSBメモリーが千円程度で購入できるようになりました。

USBメモリーは、単にデータを保存するだけではなく、パソコンのセキュリティを高める「鍵」としての役割を持たせたり、保存したデータに暗号化をかけ、万が一紛失した場合でもデータを守る役割を持たせることもできます。
また講習で使える便利で役立つアプリケーション(フリーソフト)を、常にUSBメモリーへ保存し、ランチャーとして活用すれば、急なアクシデントにもスムーズに対処することができます。
USBメモリーをランチャーとして活用

■codysafe(コディーセーフ)
Windows7のスタートメニュー風なポータブルランチャーを作ることができます。USBメモリーに保存してあるアプリケーションを、素早く簡単に呼び出すことができます。
- ランチャーとは、アプリケーションを、少ない手順で起動するための機能のことです。
USBメモリーに入れておきたい必須ソフト
ポータブル版ブラウザー
■Firefox Portable(ファイアーフォックス・ポータブル)

USBメモリーにインストールしておけば、日頃使い慣れているブラウザーをいつでも持ち運ぶことができます。自宅で使っているブックマーク、Cookie、パスワードの設定、カスタマイズした設定などを移動先でも使うこともできます。
■Google Chrome Portable(グーグルクローム・ポータブル)

Google Chrome Portableは、Googleが提供している WebブラウザーGoogle ChromeをUSBメモリーで持ち運べるように改良されたポータブル版です。
Javascriptの読み込みが高速で、GMailやGoogleマップなどの処理に負荷のかかるサービスでも軽快に動くのが魅力です。
- ダウンロードとインストールの手順
- PortableApps.comへアクセスし、[Download]ボタンをクリックしてダウンロードします。
- ダウンロードしたセットアップファイル(GoogleChromePortable_ xxxx_paf.exe : xxxx はバージョン等を示す英数字)をダブルクリックしてUSBメモリインストールします。
- インストールしたフォルダーのGoogleChromePortable.exe をダブルクリックして起動します。
ポータブル版オフィス

■OpenOffice.org Portable(オープン・オフィス・ポータブル)
マイクロソフトオフィスと高い互換性を持ち、WordやExcelなどで作成したファイルをオープンオフィスで開いて閲覧や編集をすることができます。また、オープンオフィスで作成や編集をしたファイルをマイクロソフトオフィスで開くこともできます。さらに作成したファイルをPDFファイルで保存したり、XHTML形式で保存したりすることもできます。操作方法は通常のマイクロソフトオフィスとほとんど変わりません。
ポータブル版電子メール
■Thunderbird Portable(サンダーバード・ポータブル)

Mozilla社が無料で公開している、USBメモリーで持ち歩くことができるメーラーです。POPやIMAPにも対応し、HTMLメールの送受信、学習型の迷惑メールフィルタリング、フィッシング詐欺アラーム、デジタル署名チェックなどのセキュリティ機能、最新の機能への自動アップデート、カスタマイズ機能によるマウスジェスチャー追加、スキン変更など、豊富な機能を備えています。インストール後に、アドレス帳をインポートしておけば、移動先でも自宅のようにメールソフトを利用することができます。
ポータブル版IP電話

外出先のパソコンにSkypeがインストールされていない場合でも、USBメモリーからSkypeを起動して利用することができます。
ポータブル版遠隔リモート操作ツール
■TeamViewer Portable(チームビューアー・ポータブル)

いつでもどのパソコンからでも、離れた場所にあるパソコンを遠隔リモート操作することができます。
USBメモリーに入れておきたい講習時のソフト

■Virtual Magnifying Glass Portable
(マグネファイングラス・ポータブル)
USBメモリーに入れて持ち歩くこともできる拡大鏡です。

■ScreenPen(スクリーンペン)
デスクトップ画面上に、自由曲線や四角、矢印などを描画できるソフトです。指定した位置を「拡大表示」することもできます。

■Cook Timer Portable
(クックタイマー・ポータブル)
時間を設定するだけで、指定した時間が来るまで時間を計測し続け、アラームを鳴らしてくれます。パソコン講習の時間を計測するなど、ビジネス用途に活用することができます。
USBメモリーに保存しておきたいトラブル解決ソフト

■Password Eye(パスワードアイ)
パスワード欄の●●●を読み取ることができます。

■Clipy(クリッピィ)
照準をドラッグするだけで、通常コピーできないテキストをコピーすることができます。

■コピット|Copit!|
ダイアログボックス上の説明文や、リストボックス内の選択行など、普通の方法ではコピーできない文字列をコピーするためのツールです。
■Windows Product Key Viewer(ウィンドウズ・プロダクトキービューワー)

複数のパソコンを所持していると、どのパソコンにどのプロダクトキーを使用していたか分からなくなることがあります。このような時に役立つのがWindows Product Key Viewerです。ダブルクリックで起動するだけで、インストールされているWindowsのプロダクトキーを表示することができます。
- USBメモリー上では動きません。パソコンにドラッグし、移動後に実行ファイルを起動して調べます。

USBメモリーで持ち運ぶことができるファイル復元ソフトです。ウィザード形式で画像や音楽、ドキュメント、ビデオ、書庫形式、電子メールなどを、パソコン内だけでなく、CD/DVD、SDカード、USBメモリーなどのリムーバルメディアからファイルを検出、復元することができます。緑色(高確率)黄色(低確率)赤色(復元不可能)のアイコンで復元確率を表示し、指定した文字列を含むファイル名だけを表示するフィルタリングしたり、右クリックで指定したファイルの復元や完全削除の機能も備えています。
- 日本語化の方法
- Recuva Portableをダウンロード→インストール
- Recuva Portable を起動後、最初のウィザード画面内の[Cancel]をクリックします。
- 画面右にある[Options]をクリックします。
- 開いたページのLanguage を[Japanese]に変更すると日本語化されます。

■DataRecovery(データーリカバリー)
ハードディスクやリムーバブルディスクから削除してしまったファイルを復元することができます。

Recuva PortableやDataRecoveryでも失ったファイルが復元できないときは、日本のメーカー「マグノリア」が開発したツールで復元を試してください。復元できるファイルにはそれぞれ違いがあるので、復元できる多能性もあります。
USBメモリーに保存しておきたい便利なソフト

■Power Spoit(パワースポイト)
画面の任意の場所をクリックしてスペースキーを押すと、HTMLの色番号を表示してくれるます。

■ClipClipBoard(クリップクリップボード)
[Ctrl]+[C]→[Ctrl]+[V]では足りないと思ったとき、ClipClipBoardが役立ちます。よくコピー&ペーストする単語を小さな小窓に保存しておき、何度も貼り付けすることができます。クリップボードに登録したい内容を予め登録しておくと、内容ごとにタブ分けすることができます。
■WinShot(ウィンショット)
デスクトップ画面を画像ファイルとして瞬時に保存することができるツールです。画像をキャプチャーすると、USBメモリーのフォルダーに保存されます。
USBメモリーに保存しておきたい暗号化ソフト

特定のファイルだけに暗号化を行うことができるソフトです。暗号化するときは、暗号化したいファイルをドラッグ&ドロップします。暗号化するとき、「実行形式出力(exeファイル)」にチェックを入れておくと、アタッシェケースをインストールしていない環境でも復号化することができます。復号化するときは、ダブルクリックするか、アタッシェケースにドラッグ&ドロップして暗証番号を入力することで元に戻すことができます。
- 暗号化と同時に圧縮することができ、圧縮率はオプションの動作設定で設定可能です。
USBメモリーに保存しておきたいID管理ソフト
■FileZilla Portable(ファイルジラ・ポータブル)

FTPサーバーにアクセスするためには、予めユーザー名やパスワードなどの情報を登録しておく必要があります。外出先からファイルをアップロードする必要に迫られたとき、このツールを利用すれば、いつでも何処からでもサーバーにアクセスすることができます。
■KeePass Password Safe Portable(キーパスパスワード・セイフ・ポータブル)

Webサイトなどで利用するIDとパスワードを暗号化した状態で登録しておくことができるパスワード管理ツールです。利用する際には、マスターキーを作成し、グループごとに管理することができます。
USBメモリーに保存しておきたい圧縮解凍ソフト

LZH/ZIP/CAB/RAR/TAR/GZIP/BZIP2/Z形式に対応する解凍ソフトです。出先のパソコンに解凍ツールがインストールされていないときに役立ちます。解凍操作は、実行ファイルに圧縮ファイルをドラッグ&ドロップするだけで解凍することができます。解凍後のファイルは、デスクトップ上に自動的にフォルダーを作成して解凍されます。

LZH、ZIPなど、約10種類のファイル形式に対応している圧縮解凍ソフトです。実行ファイル「Lhaz」をダブルクリックして起動し、開いた画面に圧縮ファイルをドラッグすると、圧縮前の元ファイルが一覧表示されます。表示された一覧から指定のファイルを選択し、[解凍]ボタンを押すと、圧縮ファイルと同名のフォルダが自動的に作られ、その中に解凍したファイルが一式保存されます。
USBメモリーに保存しておきたいテキストエディタ

■TeraPad(テラパッド)
最も広く認知されている、無料で利用できるテキストエディターです。Windows標準のメモ帳にはない多くの機能を備えています。

■Mery(メリー)
拡張子別の色分け、単語補完、正規表現対応の検索・置換・GREP、さらにキーカスタマイズやカラー印刷など、テキストファイルを編集するための便利な機能が数多く搭載された、無料で利用できるティストエディターです。
USBメモリーに保存しておきたいキャプチャーソフト

■Lightscreen portable(ライトスクリーンポータブル)
ファイルサイズも約6.5MBとコンパクトでシンプルな画面キャプチャーソフトで、PNG/JPG/BMPの形式で保存することができます。時間差を指定したキャプチャーや、マウスカーソルを含めるかどうかの設定など便利で役立つ機能が利用できます。「Options」設定で「Japanese」を選択すれば、日本語で利用できます。

■クリックキャプチャー
クリックした時点で、その画面キャプチャーを取得することができるフリーソフトです。クリックするたびに操作画面を記録できるので、ソフトの操作説明やインストール手順などの作成に役立ちます。
USBメモリーに保存しておきたい画像編集ソフト

フリーで使える高機能フォトレタッチソフトです。非常に容量が軽く、軽快に起動します。フィルタも豊富で、フォトレタッチソフトに必要な機能はレイヤー機能を除いてほぼ全て揃っています。

オープンソースで開発されているグラフィックソフトです。海外製のフリーソフトですが日本語に対応しています。レイヤー機能、パス、マスク、グラデーション、色調整(正規化、ホワイトバランス、コントラスト伸長など)フィルタ(ぼかし、強調、変形、ノイズ、合成、マップ、下塗り)など豊富な機能を備えています。
■Inkscape Portable(インクスケープ・ポータブル)

オープンソースで開発されているドローソフトです。デジカメ写真や画像を取り込み、ベジェ曲線による描画によってイラストを作成したり、グラフや活字を利用した誌面デザインなどの作成をすることができます。海外製のフリーソフトですが、日本語に対応しています。ベジェツール、レイヤー機能、パスによるオブジェクトの統合・差分・連結・分割、線形・放射線グラデーション、矩形、フリーハンド曲線など、無料とは思えない豊富な機能を備えています。

■PhotoScape Portable (フォトスケープ・ポータブル)
豊富な機能を備えた画像編集ソフトPhotoScape のポータブル版です。豊富な画像編集機能の他、複数画像の結合、GIFアニメ作成、画像の分割、画面キャプチャ、RGB値を取得するカラーピッカー、RAW→JPEG変換、ファイル名の一括リネーム機能などを利用することができます。

■pictcutter|ピクトカッター|
画像をトリミングして、指定した任意のサイズへ手軽にトリミングと縮小ができるフリーソフトです。トリミングや縮小を行う場合は、加工したい画像をウィンドウへドラッグ&ドロップし、マウスドラッグでトリミング枠位置を調整します。トリミング後の画像はプレビュー画面で確認でき、画像の回転や反転といった加工機能や保存時の画質調整機能も備えています。
USBメモリーに保存しておきたいセキュリティ関連ソフト
■ClamWin Portable(クラムウィン・ポータブル)

USBメモリーにインストールして無料で利用できるウイルス対策ソフトです。ドライブやフォルダーを指定し、ウイルスとスパイウェアをスキャンすることができます。発見した場合、隔離または削除することができます。また常駐プログラムを検査するメモリースキャン機能も付属されています。
- USBメモリー内へのウイルスやスパイウェアの感染をチェックするツールとしてご利用ください。
- 常駐してリアルタイムに監視する機能は備わっていません。
- ウイルス定義ファイルの更新は、インターネットに繋がった環境で、このソフトが起動されたときに自動的に行われます。
■Spybot Portable(スパイボット・ポータブル)

Spybot Portableとは、スパイウェア対策ソフトSpybot をポータブル化し、USBメモリーで持ち運べるようにしたソフトウェアです。
Spybot Portableは、スパイウェアやアドウェアを検出して削除することができます。また、FirefoxやIE、Google Chromeなどのブラウザーに対し、悪意のあるプログラムからパソコンを守り、問題のあるレジストリの検出や削除をすることができます。
- Spybot Portableダウンロードとインストール
- PortableApps.comヘアクセスします。
- [Spybot-Search&Destroy Portable]をダウンロード&インストールします。
- ダウンロードしたセットアップファイル(SpybotPortable_xxxx.exe : xxxxはバージョン表記の英数字)をダブルクリックしてUSBメモリーへインストールします。
※インストール時に日本語を選択することで、日本語でインストールできます。 - Spybot Portableを起動します。
メニューの[Language]をクリックし、[Japanese]を選択すると日本語化されます。
USBメモリーに保存しておきたいメンテナンス関連ソフト
■CCleaner-Portable(シークリーナー・ポータブル)

パソコンに溜ってしまったゴミをキレイに削除することができる、機能なクリーンアップツールです。インターネットのWebサイトを閲覧していて溜ってしまったテンポラリファイル、履歴やフォーム情報の削除、不要に登録されているレジストリのエントリの削除、インストールされているソフトウェアの管理、スタートアップ情報の管理などを行うことができます。
- 日本語化方法
- CCleaner-Portableをダウンロード→インストール
- CCleaner-Portable を起動し、左メニューの[Options]クリックします。
- [Settings]をクリックします。
- Language の[Japanese]を選択すると日本語化されます。
USBメモリーに保存しておきたい文書作成支援ソフト

Webページで気になった部分のテキストを、ワンタッチでクリッピングできるツールです。メモ帳としても利用することでき、思いついたアイディアをすばやく書き留めることできます。書き留めた文章は、タグで分類したり、キーワードで検索できるので、後で読み返す時に役立ちます。クリッピングするときは、書き留めたい文章を選択した状態で、[Ctrl]キーと[F12]キーを押すだけで保存することができます。

CintaNotesで書き留めた情報などを基に、AUTLAを使えば文章の構成をツリー状に「章」「節」「項」など箇条書きの項目を立てて整理することができます。作成したアウトラインは、テキストデータとしてまとめて出力することができます。
USBメモリーに保存しておきたいPDF書き込みソフト

PDFファイルに文字を入力したり、注釈を埋め込むことができます。書き込んだPDFファイルは、上書きや別名で保存することもできます。さらに、PDFファイルを画像へ変換する機能も兼ね備えています。
USBメモリーを安全に使うためのソフト

USBメモリーがまだ動いているのに、パソコンからUSBメモリーを抜いてしまうと、USBメモリー内のデータを壊してしまう場合があります。そのようなことがないように、USBメモリーなどの記憶デバイスを、安全に停止させることができる無料ソフトです。
■USBフラッシュメモリーアイコン

USBメモリーのアイコンを無料でダウンロードすることができます。